M.I.A.
2008-05-31 19:13
「FRPに使う道具はボウルや計量はかりや裁ちバサミとか、家庭的でカッコよくない」と書いたら、
「バカやろうFRPは命知らずな男の世界だ」と全国のFRP職人さんからクレームが来ました。
命知らず、うむ、実際身体に良さそうじゃないですよねFRP…。
そこでFRPに使うもので、なんかカッコイイものは無いかと探してみました、これなんてどうですか。
その名も「PVA」。ハイテクな感じがプンプンしませんか。名前的に。
このいかにも薬品なところも、知的な香りがプンプン匂います。
あ、おれの身体から溶剤のニオイがプンプンするのは、ほっといてください。
PVAは、FRPを扱う者なら必ず使う離型剤の一種です。原型と型、型と製品がくっつかないようにするため、塗布して使用します。離型剤にもいろんな種類がありますが、絶対に失敗できないというトキ、確実な離型を約束してくれるのがこのPVAなのですすげぇぞPVA。
PVAというのは略称で、正しくは「PUNK VIOLENCE ANARCHY」。おお、なんてロックンロールな。
うそです。「polyvinyl alcohol」です。
えーと。実は洗濯糊なんかもPVAだったりします。やっぱり家庭的じゃん…。
えーと。タイトルは語感が似てるから、だけです。
I’m A Steady Rollin’ Man
2008-05-28 18:58
塗装に使う道具の次は、FRPに使う道具ですが。塗装ガンに比べ地味ですね…。
FRPの作業っていうのは、布状のガラス繊維に刷毛で液体の樹脂を塗って、気泡を抜いたり均一にするためにローラーをコロコロ転がす。そういった感じです。
右手にこれらを持ち、左手には樹脂を入れた柄付きのボウル、というのが作業スタイル。
柄付きのボウルは100円ショップに売ってるPP製のやつです、PPはFRP樹脂がくっつかないし溶剤にも強いです。
なかなか使えるな、100円ショップのボウル。難点は、余計な気を使ってザルまでセットで売ってること。
「いや、ザルは要らないから、むしろ50円にしてください」とお願いしてもダメです。
使えねーな、100円ショップ。そんなワケで、ウチにはザルがゴロゴロ転がってます。
他に使うものといえば、樹脂の量を計るためのキッチンはかり、とか、ガラス繊維を切るための裁ちバサミ、とか。
なかなか家庭的な風情です。
メカニックがスパナ片手にポーズ、溶接職人がトーチ構えて、みたいなカッコよさが無いですよ。
ほんま、この地味さはブルーズを感じさせます。コロコロコロコロ。
このブログの記事タイトルは、いろんなジャンルの曲名からとってますが、そんなワケで今回はRobert Johnsonなのです。
American Guns
2008-05-25 19:13
うちで使ってる塗装ガンです。なんだかんだ増えちゃいますよね。
作業場を散らかしっぱなしで自分にガッカリする事が多いおれなんだけど、塗装ガンだけは綺麗にしてますいつも。
メインに使ってるのがデビルビス。アメリカの老舗ブランドです。スプレーガンって、お医者さんのデビルビス博士が発明したらしい。
昔はデビルビスってペインター憧れのガンだったようだけど、性能的にはそう良いものでもない。今は国産でいいガンもあるんじゃないかと。
でも、なんかおれの手に合う形状で、お気に入りなのだ。
近所に、クルマがメインのペインターがいるんだけど、彼と先日話してて。
「ガン、何使ってます?」と彼。
「デビルビス。サフはイワタ」
「おお。同じですよ、ぼくも」と彼。
「なんでデビルビスなんですか?」と聞いてくるので、
「名前がカッコイイから」
「おお! 同じです!!」
名前がカッコイイから使ってる人も多いようだ、デビルビス。
「なんか、デビルマンが発射しそうだもんな!」
「…?????」
若い彼、その辺りの感覚は同じじゃ無かったらしいです。
Paint It Black
2008-05-24 16:22
店の近くに住む60歳のお父さんが依頼主。
40年前に買ったギターだとか。モズライトのコピーモデルで、当時本物が20万くらい。月給5万円の頃に5万円で購入したらしい。
ずっと物置に置いてあったんだけど、老後の楽しみにと引っぱり出したが色あせていて、自分で塗装したが失敗。さらに剥離剤を使ってしまい中途半端に塗装が剥がれピックガードまで侵されて変形しているという最悪コンディション。
まあ、ギターはおれも好きだしバラして組み立てるのもバイクに比べればラク。
再塗装の仕事を受けたわけです。
黒の単色塗りなので、塗装見本としては地味すぎますね。
元々、おれはバイクカスタムの世界にはペインターとして入ったのです。
最初の頃は、やはり派手なグラフィックペイントなんかに興味があったのだけど、FRP造形もやるようになってからは「形状を活かすための塗装」という事を考えるようになりました。
派手にごちゃごちゃ模様を入れて、面の形状がわからなくなるのはどうなんだろう、とか。
このギター、ボディの周囲に段があって、なかなか美しい。
たとえば、バインディング風にボディの周囲を塗り分けたりしちゃったら、この段形状の意味がなくなっちゃう気がします。
白の上に着色パールなんてのも綺麗そうだったけど、お父さんと相談し、ここは黒単色でいっちゃおうか、高級感も出そうだしと。ピックガードは白のパールで楽器屋さんで切り出してもらったもの。FRPで作っても良かったんだけど。
実はネックを取り付けるビスが折れてたりしてて、そういった修理も行ったのでけっこう手間かかりました…。
でも後日、お父さんが差し入れ片手にやってきて「楽器屋のギター教室に行ってきた」と嬉しそうに語るのを聞いて、こっちも嬉しくなったのでオッケーかなとも思ったりしました。




