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Paint It Black
2008-05-24 16:22
店の近くに住む60歳のお父さんが依頼主。
40年前に買ったギターだとか。モズライトのコピーモデルで、当時本物が20万くらい。月給5万円の頃に5万円で購入したらしい。
ずっと物置に置いてあったんだけど、老後の楽しみにと引っぱり出したが色あせていて、自分で塗装したが失敗。さらに剥離剤を使ってしまい中途半端に塗装が剥がれピックガードまで侵されて変形しているという最悪コンディション。
まあ、ギターはおれも好きだしバラして組み立てるのもバイクに比べればラク。
再塗装の仕事を受けたわけです。
黒の単色塗りなので、塗装見本としては地味すぎますね。
元々、おれはバイクカスタムの世界にはペインターとして入ったのです。
最初の頃は、やはり派手なグラフィックペイントなんかに興味があったのだけど、FRP造形もやるようになってからは「形状を活かすための塗装」という事を考えるようになりました。
派手にごちゃごちゃ模様を入れて、面の形状がわからなくなるのはどうなんだろう、とか。
このギター、ボディの周囲に段があって、なかなか美しい。
たとえば、バインディング風にボディの周囲を塗り分けたりしちゃったら、この段形状の意味がなくなっちゃう気がします。
白の上に着色パールなんてのも綺麗そうだったけど、お父さんと相談し、ここは黒単色でいっちゃおうか、高級感も出そうだしと。ピックガードは白のパールで楽器屋さんで切り出してもらったもの。FRPで作っても良かったんだけど。
実はネックを取り付けるビスが折れてたりしてて、そういった修理も行ったのでけっこう手間かかりました…。
でも後日、お父さんが差し入れ片手にやってきて「楽器屋のギター教室に行ってきた」と嬉しそうに語るのを聞いて、こっちも嬉しくなったのでオッケーかなとも思ったりしました。
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